中村 誠一 Oak Panel Gate を立ち上げたのは2011年の春、愛知県名古屋市西区の小さな工房からでした。それ以前は名古屋市内の建具メーカーに12年間勤め、主に社寺建築向けの欄間や格子戸を担当していました。退職のきっかけは、ある施主から「家の顔になるような木の門を作ってほしい」と個人的に依頼されたことです。既製品のアルミゲートしか選択肢がない時代に、木の框組みで作った両開きゲートを納めたとき、施主が「これだけで家が変わった」と言ってくれた。その一言が、会社を始める理由になりました。
創業から3年ほどは受注が安定せず、フェンスや木製デッキの下請け工事で食いつないでいた時期もありました。転機は2014年の秋、建築専門誌『外構デザイン』に施工事例が掲載されたことです。問い合わせが一気に増え、翌年には静岡と東京にも施工エリアを広げました。同時期に、岐阜県中津川市の製材所・丸山木材と直接取引を始め、乾燥状態と木目の選別を自分たちでコントロールできるようになりました。この仕入れルートが、品質の安定に大きく貢献しています。
中村 誠一1969年、愛知県名古屋市西区生まれ。名古屋市内の建具メーカーに入社後、12年間にわたり社寺建築向けの欄間・格子戸・建具の設計と製作を担当した。2011年に独立し、Oak Panel Gateを創業。住宅外構向けの木製ゲートに特化した製作・施工会社として、関東・東海エリアを中心に事業を展開している。休日は名古屋市西区内の里山を歩くことが習慣で、木の種類と状態を見分ける目は山歩きで鍛えられたと本人は語る。「良い木は、山で立っているときからわかる」が口癖。